その1・その2 より続く
この曲のタイトルとしては「ハ長調」なのですが
第2楽章267小節目からの約60小節間と
第3楽章 Trio は#が3つの「イ長調」になります
勿論ハ長調の所でも臨時記号が付いて一時的に
別の調になるところもあるのですが、
楽譜の左端の音部記号(ト音記号・ヘ音記号・ハ音記号)の
隣に#や♭があると、その数の変化で推測が出来ます
あるいは移調楽器の場合は in C から in A に変わるなどの
形で推測が出来ます Cla や Trp は一部箇所で in A 表記の
譜面に変わります。
Cla の場合は第2楽章だけ in A の表記ですが♭3つから♭無しへ
第3楽章は in C の表記で#無しから#3つに変わるので
何がしたいのかな?と思ってしまいます (^^;)
で、Hr の場合はというと最初から最後まで in C 表記でして
転調するところでも Hr の楽譜の場合はト音記号の隣に
#や♭は付きませんので(注:シューベルトの場合の話です)
合奏中に「A-dur になる所から」と言われても「???」
となる事があります (;^^)
・・・そう言われれば他の所よりも「ミ」(E) や「ラ」(A)
の音の割合が多いかな? その位の認識です
オチが無い話でどうもすみません m(_ _;)m
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2019年09月23日
2019年09月16日
交響曲第8番(シューベルト D 944)その2
(その1より続く)
当団第12回定期演奏会パンフレット作成にあたり
下記拙文を寄稿しました (;^^)
今回の定期演奏会ではシューベルト作曲の交響曲第8番「グレート」を取り上げます。
加東フィルにとりましては2007年の第2回定期演奏会で第1楽章を取り上げて以来
12年ぶりになるのですが、今回は全楽章を演奏いたします。
この作品は「グレート」と呼ばれていますが、シューベルトの交響曲第6番が同じハ長調のため、
第6番と区別する意味で編成の大きな第8番を「グレート」と呼ぶようになりました。
ですからタイトルとは違い、拍子抜けするほど牧歌的なホルンの演奏からこの曲は始まります。
その後は「歌曲王」として知られるシューベルトの作品らしく歌心に溢れながらも、
わずか31年の短い生涯の最後に病魔と闘いながら書き上げたとは到底思えないような
若々しく疾走感のある作品です。どうかご期待ください。
本稿では、上記文中「疾走感のある作品」と書いた点について
補足したいと思います。
通常、交響曲においては第2楽章もしくは第3楽章に
緩徐楽章と呼ばれるテンポの遅い楽章を挟むことが多いのですが
「グレート」においては第2(3)楽章が他の楽章に比べて
穏やかに聴こえるものの、ドボルザーク「新世界より」の第2楽章や
ベートーベン「第九」の第3楽章のように明らかにテンポの遅い
楽章はありません
実際、楽譜上のテンポ表記は次の通りです
第1楽章 Andante 〜 Allegro ma non troppo 〜 piu mosso
第2楽章 Andante con moto
参考サイトによると「歩く速さで」+「動きを持って」
第3楽章 Allegro vivace
第4楽章 Allegro vivace
上記のように第2楽章は第1楽章の序奏部よりも躍動的な
ニュアンスで書かれています。
交響曲に関する解説にもある通り、
「急・緩・急」を基本として交響曲は進化してきたのですが
シューベルトの場合は以前にも書いた通りメロディの移ろいを
楽しむ書き方になっているので、テンポの変化には頼らないのだと
思います(あくまでも私個人の意見です)
ちなみに、他のシューベルトの交響曲では第4番「悲劇的」も
第2楽章は他の楽章より緩やかですが「緩徐楽章」ほどの
遅いテンポではありません。途中になると「悲しみが疾走する」
というイメージがあります(個人的主観)
話を「グレート」に戻しますと、
ある日の合奏練習で吉澤先生より「寝落ちするほど」安心して
聴いて頂ける演奏が当面の目標と仰られましたが
通常の交響曲での緩徐楽章(「新世界より」なら第2楽章)
のような箇所がこの曲にはありません。
その意味でも安定して聴こえる事の重要性があるように思います
パンフレット表面にも書いてありますが
「シューマンが『天国的な長さ』と評した」事について
次稿で取り上げたいと思います
(その3へ続く)
当団第12回定期演奏会パンフレット作成にあたり
下記拙文を寄稿しました (;^^)
今回の定期演奏会ではシューベルト作曲の交響曲第8番「グレート」を取り上げます。
加東フィルにとりましては2007年の第2回定期演奏会で第1楽章を取り上げて以来
12年ぶりになるのですが、今回は全楽章を演奏いたします。
この作品は「グレート」と呼ばれていますが、シューベルトの交響曲第6番が同じハ長調のため、
第6番と区別する意味で編成の大きな第8番を「グレート」と呼ぶようになりました。
ですからタイトルとは違い、拍子抜けするほど牧歌的なホルンの演奏からこの曲は始まります。
その後は「歌曲王」として知られるシューベルトの作品らしく歌心に溢れながらも、
わずか31年の短い生涯の最後に病魔と闘いながら書き上げたとは到底思えないような
若々しく疾走感のある作品です。どうかご期待ください。
本稿では、上記文中「疾走感のある作品」と書いた点について
補足したいと思います。
通常、交響曲においては第2楽章もしくは第3楽章に
緩徐楽章と呼ばれるテンポの遅い楽章を挟むことが多いのですが
「グレート」においては第2(3)楽章が他の楽章に比べて
穏やかに聴こえるものの、ドボルザーク「新世界より」の第2楽章や
ベートーベン「第九」の第3楽章のように明らかにテンポの遅い
楽章はありません
実際、楽譜上のテンポ表記は次の通りです
第1楽章 Andante 〜 Allegro ma non troppo 〜 piu mosso
第2楽章 Andante con moto
参考サイトによると「歩く速さで」+「動きを持って」
第3楽章 Allegro vivace
第4楽章 Allegro vivace
上記のように第2楽章は第1楽章の序奏部よりも躍動的な
ニュアンスで書かれています。
交響曲に関する解説にもある通り、
「急・緩・急」を基本として交響曲は進化してきたのですが
シューベルトの場合は以前にも書いた通りメロディの移ろいを
楽しむ書き方になっているので、テンポの変化には頼らないのだと
思います(あくまでも私個人の意見です)
ちなみに、他のシューベルトの交響曲では第4番「悲劇的」も
第2楽章は他の楽章より緩やかですが「緩徐楽章」ほどの
遅いテンポではありません。途中になると「悲しみが疾走する」
というイメージがあります(個人的主観)
話を「グレート」に戻しますと、
ある日の合奏練習で吉澤先生より「寝落ちするほど」安心して
聴いて頂ける演奏が当面の目標と仰られましたが
通常の交響曲での緩徐楽章(「新世界より」なら第2楽章)
のような箇所がこの曲にはありません。
その意味でも安定して聴こえる事の重要性があるように思います
パンフレット表面にも書いてありますが
「シューマンが『天国的な長さ』と評した」事について
次稿で取り上げたいと思います
(その3へ続く)
2019年09月15日
交響曲第8番(シューベルト D 944)その1
11/10開催の当団第12回定期演奏会では
シューベルトの交響曲第8番(通称:グレート)を取り上げます
いつものように wikipedia による曲目解説はこちら
作曲家についてはこちら
昨年書きました「未完成」の曲目解説はこちら
まず最初は第1楽章冒頭8小節の譜面です
(Horn in C )
これが伴奏なしでホルンにより奏でられます
「グレート」と呼ぶには余りにも牧歌的な始まりですが
第1楽章の軸となるフレーズです
ところで、この譜面を見て思うのですが・・・
一般的な楽曲では8小節のフレーズの場合
4小節×2 あるいは 2小節×4 に分けることが出来ます
ところがこの箇所の場合は
3小節+3小節+2小節 あるいは 2+1+2+1+2
のように思えるのです
「2小節×4」であれば「起承転結」になるのですが
「3+3+2」や「2+1+2+1+2」でどのように
「起承転結」を作るのかと思っていたところ
「6小節目」をそのまま2倍に伸ばしたものが
「7〜8小節目」だと気が付きました
つまり
「2+1+2+1」で起承転結を作り、
最後の2小節は「『結』のダメ出し」と考えると
私の中で腑に落ちるものがありました
(異論はあると思います)
この交響曲には他にも4・8小節単位ではないフレーズが
随所にありまして、演奏する側としては厄介なものがあります(^^;)
もう一点、この譜面についてホルン的に書きますと
この曲が書かれた時代(1820年代)ではまだバルブのない
ナチュラルホルンの時代でした。
しかしながら、ちょうど同時期というかD番号で
1つ前の D943 に ホルン独奏によるオブリガードを伴う
歌曲「流れの上で "Auf dem strom"」という作品がありまして、
この曲に使われているホルンは現在のようなバルブ付のホルンなのです
(この曲については私の個人ブログにも15年前に拙文を書いています)
ベートーベンの第九交響曲の第3楽章のホルンソロも
バルブ付ホルンを所有していた人が初演のソロを務めた(?)
ということもありまして、この時代はちょうど端境期と言えます
で、何が言いたいかと、、、
(興味の無い方は読み飛ばして構いません ^^;)
続きを読む
シューベルトの交響曲第8番(通称:グレート)を取り上げます
いつものように wikipedia による曲目解説はこちら
作曲家についてはこちら
昨年書きました「未完成」の曲目解説はこちら
まず最初は第1楽章冒頭8小節の譜面です
(Horn in C )
これが伴奏なしでホルンにより奏でられます
「グレート」と呼ぶには余りにも牧歌的な始まりですが
第1楽章の軸となるフレーズです
ところで、この譜面を見て思うのですが・・・
一般的な楽曲では8小節のフレーズの場合
4小節×2 あるいは 2小節×4 に分けることが出来ます
ところがこの箇所の場合は
3小節+3小節+2小節 あるいは 2+1+2+1+2
のように思えるのです
「2小節×4」であれば「起承転結」になるのですが
「3+3+2」や「2+1+2+1+2」でどのように
「起承転結」を作るのかと思っていたところ
「6小節目」をそのまま2倍に伸ばしたものが
「7〜8小節目」だと気が付きました
つまり
「2+1+2+1」で起承転結を作り、
最後の2小節は「『結』のダメ出し」と考えると
私の中で腑に落ちるものがありました
(異論はあると思います)
この交響曲には他にも4・8小節単位ではないフレーズが
随所にありまして、演奏する側としては厄介なものがあります(^^;)
もう一点、この譜面についてホルン的に書きますと
この曲が書かれた時代(1820年代)ではまだバルブのない
ナチュラルホルンの時代でした。
しかしながら、ちょうど同時期というかD番号で
1つ前の D943 に ホルン独奏によるオブリガードを伴う
歌曲「流れの上で "Auf dem strom"」という作品がありまして、
この曲に使われているホルンは現在のようなバルブ付のホルンなのです
(この曲については私の個人ブログにも15年前に拙文を書いています)
ベートーベンの第九交響曲の第3楽章のホルンソロも
バルブ付ホルンを所有していた人が初演のソロを務めた(?)
ということもありまして、この時代はちょうど端境期と言えます
で、何が言いたいかと、、、
(興味の無い方は読み飛ばして構いません ^^;)
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2019年09月14日
練習日記(2019.09.14)
本日やしろ国際学習塾へ到着してみると
とある当局主催公演のチケット発売開始日ということで
1階ロビーは発売開始を待つ人々の熱気で凄い事に(@@;)
・・・思わず駐車場側とは反対側の入口へ遠回りする事にしました(^^;)
某Vn奏者がそのチケット購入のため合奏に遅刻されたのはここだけの話(;^^)
定期演奏会まであと2ヶ月を切りました
本日の合奏では本番の想定テンポで演奏しましたが
次回の練習からは遅いテンポで合わせることになる模様です
指摘ポイントとしては
・ピチカートは「○○コのおまけ」にならないこと
(一部自主規制)
ということで
次回の練習は21日(弦分奏)と28日(全体練習)です
とある当局主催公演のチケット発売開始日ということで
1階ロビーは発売開始を待つ人々の熱気で凄い事に(@@;)
・・・思わず駐車場側とは反対側の入口へ遠回りする事にしました(^^;)
某Vn奏者がそのチケット購入のため合奏に遅刻されたのはここだけの話(;^^)
定期演奏会まであと2ヶ月を切りました
本日の合奏では本番の想定テンポで演奏しましたが
次回の練習からは遅いテンポで合わせることになる模様です
指摘ポイントとしては
・ピチカートは「○○コのおまけ」にならないこと
(一部自主規制)
ということで
次回の練習は21日(弦分奏)と28日(全体練習)です
2019年09月07日
練習日記(2019.09.07)
久々にLOCホールへ入りますと壁に新しい機材が、、、
これがホール内4ヶ所に付いていまして
・・・スピーカーだそうです。
(500円玉サイズのスピーカーが縦にズラッと並んでいるそうです)
11/10の当団定期演奏会のチケットも本日より発売開始となりまして
気が付けば定演まで2ヶ月となりました
今月と来月は弦セクション練習日もありますので
弦楽器の皆さんは本番当日まで毎週練習が入る事になります
団長より、先月の合宿の後ゲストコンサートマスターの
T先生から今回のグレートは何かと大変な曲なので
本番当日に近いコンディションで演奏する(時間帯や服装など)
機会を持つようにとのアドバイスがありました旨話されました。
とにかくこれまでの注意事項に気を留めながら
・弦楽器は譜めくりを素早く
・管楽器はバランスに注意して
・要点となる場所は暗譜で弾けるように
ということで本番まで頑張りましょう
次回の練習は14日です
追伸:
6月の加東混声合唱団定期演奏会の模様が
加東ケーブルテレビで 9/2〜4 の間放映されていましたが
このブログでの紹介を忘れていました m(_ _;)m
これがホール内4ヶ所に付いていまして
・・・スピーカーだそうです。
(500円玉サイズのスピーカーが縦にズラッと並んでいるそうです)
11/10の当団定期演奏会のチケットも本日より発売開始となりまして
気が付けば定演まで2ヶ月となりました
今月と来月は弦セクション練習日もありますので
弦楽器の皆さんは本番当日まで毎週練習が入る事になります
団長より、先月の合宿の後ゲストコンサートマスターの
T先生から今回のグレートは何かと大変な曲なので
本番当日に近いコンディションで演奏する(時間帯や服装など)
機会を持つようにとのアドバイスがありました旨話されました。
とにかくこれまでの注意事項に気を留めながら
・弦楽器は譜めくりを素早く
・管楽器はバランスに注意して
・要点となる場所は暗譜で弾けるように
ということで本番まで頑張りましょう
次回の練習は14日です
追伸:
6月の加東混声合唱団定期演奏会の模様が
加東ケーブルテレビで 9/2〜4 の間放映されていましたが
このブログでの紹介を忘れていました m(_ _;)m