今回の定期演奏会の曲目解説第1弾はベートーベン作曲の
歌劇「フィデリオ」より序曲です。
いつもの通り詳しい解説はこちらを参照ください
また作曲者のベートーベンについてはこちらを参照ください
ベートーベン作曲による唯一の歌劇であり
一旦出来た後も改訂を重ねるなど苦心を重ねた作品のようです
上記リンクのあらすじを簡単にまとめると
主人公の「レオノーレ」(女性)が政治犯として監獄に収監されている夫を
助け出すために「フィデリオ」という名前の男性に扮して監獄の署員に
取り入り、困難を乗り越えて最終的には夫の救出に成功するという物語です。
ベートーベン自身は題名を「レオノーレ」にしたかったようですが
既に他の作曲家により同じ原作を使った歌劇が作られていた事もあり
そういう大人の事情により「フィデリオ」という題名になりました。
そのせいか、改訂のたびに書き直された序曲が
今回演奏する「フィデリオ」序曲の他に3曲ありまして
「レオノーレ」序曲第1番、第2番、第3番 と名付けられています
演出によっては第2幕の場面転換時に「レオノーレ」序曲第3番を
間奏曲として演奏するケースもあります(マーラーが始めたそうです)
話がそれますが、「レオノーレ」序曲第3番では曲の途中
舞台裏で演奏するトランペット独奏があります(2番にもあります)が、
あるトランペット奏者が舞台裏でこの独奏の準備をしていたところ
ホールの清掃員に「本番中だから吹いてはダメ」と羽交い絞めに
されたという話があるとかないとか、、、(^^;)
話を「フィデリオ」に戻します(^^;)
考えてみると女性が男性に扮して活躍するという物語は
他にも結構ありまして、私が思いついただけでも
「ベルサイユのばら」 や
「リボンの騎士」 があるのですが(^^;)
奇しくも「フィデリオ」と「ベルばら」はフランス革命が
時代背景として共通している点で不思議な縁を感じます。
また、「フィデリオ(レオノーレ)」の第1稿版の初演がナポレオンの
ウイーン侵攻により延期されたことも、交響曲第3番「英雄」をめぐる
ナポレオンに対するベートーベンの想いを考えると複雑なものがあります。
取り留めなく書いてみましたが
9/12の練習日記にも書いている通り「時折雲ゆきの怪しいハーモニーが現れ」るのは
不安定な政情や最終稿の頃に進行し始めた難聴のせいもあるのかも知れません
演奏する方としては ff にしても pp にしても
どちらにしても高いテンションを要求されるので
本当に「必死のパッチ」になります。(−−;)
この苦しさを乗り越えられれば本当の意味で「音楽」になるのかも知れません
いつもながら纏まらない解説でした(^^;)
2015年09月13日
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