その1 その2 より続く
本稿では「トランペットのファンファーレから始まる第4楽章」について書きます
色々な楽器の集合体であるオーケストラ(管弦楽)のための
ソナタの事を交響曲と言います(リンク先参照)
なので、単独の楽器による独奏・ユニゾンというのは
「交響曲」という様式としては非常に異質で、更に
それを楽章の冒頭に持ってくるというのは非常にレアだと思います
(#本稿では「他の楽器を伴わない演奏」という意味です)
私の記憶にある範囲で他に該当するものとしては
シューベルト:交響曲第8番(9番)「グレート」第1楽章冒頭のホルン(2管のユニゾン)
メンデルスゾーン:交響曲第5番「宗教改革」第4楽章冒頭のフルート独奏
(厳密には第3楽章とアタッカになっていてチェロ・バスの音が第4楽章最初の拍まで残っています)
マーラー:交響曲第5番 第1楽章冒頭のトランペット独奏
(第3楽章冒頭の独奏ホルン以外4管のユニゾンも対象かな?フルスコア見当たらないので自信なし)
ブラームス:交響曲第4番 第2楽章冒頭の第3・4番ホルン2管によるユニゾン
一応、1小節はその状態が続くことを基準にしていますので
ベートーベン「第九」第3楽章冒頭のファゴットはこの条件に入りません(^^;)
#他にそのような例がありましたらご教示願います
(2017.10.1 追記)
ベルリオーズ:幻想交響曲 第3楽章のコールアングレもそうだったかな?
(スコアが手元にないので自信なし)
思ったよりも色々な例がありましたが
これらの殆どが静かに演奏するような所であることに対して
ドボルザークの交響曲第8番終楽章冒頭のトランペットは
賑やかなファンファーレでして
その点で際立っているように思います。
更に変わっているのは、賑やかなファンファーレで始まるのに
そのまま賑やかに展開せず、ファンファーレの後はチェロによる
牧歌的な主題が始まります
ともかく、それだけ珍しい事例でことであることを
言いたい訳なのですが、それだけに演奏する側には緊張感を伴います
当団のTp奏者は団員では1名だけなので
本来ドボルザーク:交響曲第8番第4楽章では本来
Tp2管のユニゾンですが、普段の当団練習では1本だけになります
もっとプレッシャーが掛るはずなのに平然と吹いています
・・・とハードルを上げてみる (^^;)
2017年09月30日
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