2026年07月07日

交響曲第2番(ブラームス)その4

その4では 第4楽章を取り上げます
正直な所、何を書こうか難儀しました (^^;)

この曲に関する過去記事へのリンクです
その1 その2 その3 

楽譜は第4楽章冒頭4小節間の全演奏パートです
4thmv.jpg

弦楽器は Vn から CB(この楽譜では英語名のDouble Bass) まで
一斉に同じメロディが始まります。
管は Hr と Tp が最初に2分音符1音だけ
それも、D (2〜4番ホルン)と A (トランペットと1番ホルン)の音しかなく
弦楽器も全員 D(レ)なので、所謂「第3音」が無い
長調でも短調でもない和音から始まります
この和音は「空虚五度」と呼ばれ、
私の中ではベートーベン「第九」の第1楽章冒頭の印象が強く
当団で過去に演奏した曲では
昨年のチャイコフスキー「悲愴」第1楽章冒頭、
旧やしろフィルのデビュー演奏会のメイン曲
モーツァルト・レクイエム(K.626) 「キリエ」の締めくくり など
印象的な場面で用いられています。

ともかく、第4楽章は「レ D」と「ラ A」の空虚五度から始まって
最後はニ長調の主和音で目出度く大団円て集結します。

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2026年07月01日

交響曲第2番(ブラームス)その3


その3では 第3楽章を取り上げます


第3楽章はゆったりとした3拍子のメヌエットを
基調としながら途中で 2/4 と 3/8 2種類の拍子が異なる
速い部分を挟むロンド形式("ABACA"の構成になるので小ロンド形式)であり
ホルン以外の金管楽器と打楽器が全休(Tacet)という事もあり
全体的に穏やかな交響曲の中でも最も穏やかな楽章でして
その1で触れました この曲の初演となる
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団第4回定期演奏会(1877.12.30)では
アンコールとして第3楽章が再演されたとの事です。



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2026年06月20日

交響曲第2番(ブラームス)その2


その1ではブラームスが交響曲を書き始めるのに
20年もの年月を要した事から、他の有名な作曲家が
何歳で最初の交響曲を書いたのかという
およそ本題から外れた話題に終始しました(^^;)

本稿からは楽章別に独自の視点で深堀りしたいと思います
「その2」では第2楽章を取り上げます

hr1_2-1.jpg

上の楽譜は 1st Horn の第2楽章冒頭部分ですが
5/23付記事で紹介していました「 poco f 」が書かれています
mf」とはどう違うのかについて吉澤先生から
「諸説あります」と前置きはありましたが

強い方から順に
f > mf > poco f > mp > p 
と説明されました。
ちなみにこちらのページでも同じ趣旨で解説されています

昨年のチャイコフスキー「悲愴」では
pppppp を紹介しましたが
ブラームスでは mp mf の間に
poco f という記号を置いていて、他の室内楽作品でも
poco f を用いています
(例 リンク先は紹介ブログ
弦楽6重奏曲 第1番(作品18)と第2番(作品36) 
クラリネット3重奏曲(cla、Vc、Pf 作品114)

以前にも強弱記号の話題を記事にしていました(2014.9.7付記事
また、ベートーベンの「第九」では mp mf が出てこない
という事も2016.3.16付記事に書いていましたが
今回の poco f でさらに奥深いものだと思いました(^^;)

続いて、最初の写真の楽譜に書かれている
in H basso 」についてですが
この曲を作曲した1877年は既に
バルブ付きのホルンが当たり前に使われていた時代です

ちなみに当団で以前に演奏した
バレエ音楽「コッペリア」(ドリーブ)の紹介記事(2012.10.7付)では
1番・2番ホルンはバルブなしの所謂「ナチュラルホルン」を用い
3番・4番ホルンはバルブ付きのホルンを用いる事としています
この「コッペリア」も1870年初演ということで
この頃のフランスではナチュラルホルンとバルブ付きホルンを
併用する作品がいくつか見られます(例:サン=サーンスの交響曲第3番

話が脱線しましたが、ブラームスにおいては
ナチュラルホルンを使う事を前提として交響曲や室内楽作品を作曲しています
この点について深堀りするとさらに本題から外れるので
この辺でいったん置きます(^^;)
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2026年06月19日

交響曲第2番(ブラームス)その1

11/15開催・加東フィル第17回定期演奏会のメイン曲として
ブラームス作曲 交響曲第2番 ニ長調 作品73 を採り上げます
(いつもの通りWikipedia による曲目解説作曲者紹介のリンクを貼ります)

これも恒例となりましたが
演奏会パンフレットに書きました曲目紹介
こちらでも掲載します

今回の演奏会ではブラームス作曲 交響曲第2番を採り上げます。
ブラームスは「ドイツ3大B(バッハ・ベートーベン・ブラームス)」の一人
として知られる19世紀のドイツ音楽を代表する作曲家です。
若い頃からピアニストとして活躍した一方で、ピアノ連弾曲のハンガリー舞曲集
室内楽作品の成功により作曲家として知られるようになりました。
しかしながら交響曲については偉大なるベートーベンの後継を意識した重圧から、
最初の交響曲「第1番」の完成は40代となるまで20年余りの歳月を要しています。
その長い年月の間に得られた音楽的アイデアは交響曲第2番の作曲へ存分に活かされる事となり、
交響曲第1番初演の翌年となる1877年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏会で初演されています。
この曲は休暇で滞在していたオーストリアの避暑地・ヴェルター湖畔の豊かな自然から着想を得ていることもあり、
木漏れ日を思わせる穏やかなフレーズと、重厚な低音の響きが織りなすどこか寂しげな心象風景をお楽しみください。


今回の「その1」では、主要な作曲家にとっての「交響曲第1番」が
どのぐらいの年齢で作られたのかが気になりましたので
その辺りから辿ってみたいと思います(#「第2番」の話は?)

ハイドン 25歳頃 作品番号 Hob. I:1 (交響曲用の付番)

モーツァルト 8歳もしくは9歳 作品番号 K.16

ベートーベン 29歳頃 作品番号 21

シューベルト 16歳 作品番号 D.82

シューマン 31歳 作品番号 38

チャイコフスキー 26歳 作品番号13

ドヴォルザーク 24歳 作品番号 B.9

マーラー 28歳 作品番号?

シベリウス 34歳 作品番号 39
(但し、26歳の時に作曲した「クレルヴォ交響曲 作品7」という作品もあります)

ショスタコーヴィチ 20歳 作品番号10

他の作曲家もありますがこの辺にしまして
(なお、ドイツ3大B筆頭の「バッハ」には交響曲がありません)

モーツァルトの特殊例はさておき(^^;)
多くの作曲家は20歳代で最初の交響曲に取り組んでおります

実際、ブラームス自身も20歳代より交響曲の作曲に挑んでいたようで
24歳の時に発表したピアノ協奏曲第1番 作品15
当初交響曲として書こうとして断念したともいわれており
この曲が「ピアノ独奏付き交響曲」と呼ばれる所以です。

またピアノ協奏曲第1番に前後して2つの管弦楽作品
セレナーデ第1番(op.11)・第2番(op.16)の2曲を書いています
他にも40歳頃にハイドンの主題による変奏曲(op.56a)という
作品を書いていますが、いずれも「交響曲」と銘打っても
おかしくない作品ではあります。それでも「交響曲」と
しなかったのは、それだけベートーベンの存在が大きかった
訳でして、それを乗り越えた第1番の交響曲は
「ベートーベンの第10交響曲」とも呼ばれる事になりました

その意味でブラームスがベートーベンの呪縛から逃れて
最初に書き上げた交響曲が今回演奏する第2番となります

本稿ではあまり交響曲第2番について触れませんでしたが
その2以降は楽章別に解説していきたいと思いますので
どうかお楽しみに (;^^)
 
その2 その3  
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2026年04月19日

クレッシェンド、デクレッシェンド、ディミヌエンド

昨日(4/18)の日記に書いていた指摘ポイントが
きっかけではあるものの、思うところがありましたので
一つの記事にしてみました。

あくまでも私自身は音楽の専門教育を受けていないので
勝手な解釈による私見であることを予めお断りします

一般的な話としてはこちらのリンクを参照ください

実は12年前に「強弱記号の話」という記事を書いてまして
そこに私の見解の主要部分は書いています。念のため引用しますと
(以下過去記事から引用)
同じ強弱記号でありながら作曲者(あるいは作品)によって
その強弱記号で求めている「音量の大小」・「音の強弱」
「音質の濃淡」・「音の鋭さ・柔らかさ」・「喧しさ・静けさ」
その他諸々が違うように思います。
 (引用終わり)

クレッシェンド/デクレッシェンドが「音量の大小」だけに矮小化された
演奏・理解が多いというのが4/18の吉澤先生の話の要点であったと理解しています
この点については私も同意しています

そこで本日の表題に挙げています
クレッシェンド、デクレッシェンド、ディミヌエンドですが
実は私も上のリンク先記事を読むまで「デクレッシェンド」と
「ディミヌエンド」の違いを知りませんでした (^^;)

それはさておき

4/18の話の中で「テンションの上げ下げ」が大事との話があったのですが、
この点については私の見解として微妙に違う所がありましたので
敢えて記事にしてみました。

というのは、私が金管奏者であるからなのかも知れませんが
金管楽器の場合、音の強弱を変える要素として
「息の量の増減」「アタックの硬軟」が主に考えられまして
その中で「息の増減」において間違えて「息のスピード」まで
変えてしまい、その結果、音程のズレや別の倍音が当たる
(音を外す)事が発生します

そういう事があるので、私はテンションを保ちながら
「息の量の増減」を行うイメージを持っていて
私の中では「音の濃淡」と表現しています

本件は弦楽器と木管楽器・金管楽器の
演奏方法の違いによるイメージの相違なのですが
当団の練習においては主に弦楽器の視点からによる
指示が多く、その意味で面白いと思えているところです

ちなみに音の強弱について触れている
過去記事のリンクを載せておきます
ご参考まで

チャイコフスキー「悲愴」(2025.8)

ベートーベン「第九」(2016.3、2010.8旧ブログからの転載)

強弱記号の話(2014.9)
 

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2025年08月24日

交響曲第6番「悲愴」(チャイコフスキー)その4

その1 その2 その3 より続く

前回予告の通り、今回は第1楽章を取り上げます

最初に取り上げるのは「pppppp」です
1-159_fg.jpg

上記楽譜は159小節目からの2小節間で
上段から Cla (in A)、Fg、 Timp になります
(このほかにも Va/Vc も演奏に加わります)

153小節目からのクラリネット(Cla)独奏の一番最後
♪4つをファゴット(Fg)に引き継いでいる形になります。

153小節目のCla独奏開始時点で「ppp」から始まり
p」まで膨らませて「ppp」に戻るのを2回繰り返して
157小節目から158小節目までは「pppp
その後、上記譜面の通り159小節目は「ppppp
そして160小節目のFgの4つの♪が「pppppp」になります

チャイコフスキーの曲はどの曲も強弱表現が極端だと思いますが
強弱記号=音量の大小ではなく
相対的な「強弱」なので、実際の音量面では楽器の特性上
音量を抑えやすいClaに対して、Fgは音量を抑えにくいとの事です

そのため演奏者(指揮者)によってはFgではなくバスクラリネット
演奏する指示を出される事もあるようです。(参考サイト)

チャイコフスキー自身の他作品でバスクラリネットを
使用していたこともあるのでバスクラリネットの利用も
考えられたのでしょうが、この曲の最初がファゴット(Fg)独奏で始まるので
Fgで序奏部を締めるという考えであったのかも知れません
このFgの「pppppp」の直後に「嵐」が吹き荒れます
この箇所を11/9ではどのように演奏するのかが一つの聴き所と思います(^^;)

(11/8 追加)
今回当該箇所で当団ファゴット奏者のFさん(父)はこのように演奏します
C_1747.jpg
(11/8の練習時に撮影 さすがに合奏中は撮影出来ませんでした)
楽器の上端部にクロスを詰めて響きを抑えるようにしているとの事でした

当日プログラムのQRコードからこのブログをご覧いただいた方のために
ネタバレにはなりますがご紹介いたします。注目頂ければ幸いです
(追加部分終了)

次にこの楽章に幾度か形を変えて現れる表現ですが
(下記譜面は140〜141小節目の弦楽器)
1-140_str.jpg

メロディが4分の4拍子、伴奏が8分の12拍子で書かれているのは
チャイコフスキーの交響曲でよく見られますが
8分の12拍子のところの3拍目で伴奏パートが盛り上げて
メロディがその4/4拍子の半拍後に「待ってました」と入る事で
印象的なメロディをさらに際立たせています
その分伴奏側にも変に力が入ってしまいます(^^;)

その5は書けるのかな?
 

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2025年08月03日

交響曲第6番「悲愴」(チャイコフスキー)その3

その1その2 より続く

前回予告の通り、本稿では第4楽章の主に冒頭を取り上げます

第3楽章の「熱狂的」な終焉から
第4楽章の「慟哭」へのインターバルをどのように取るのか
というのも聴きどころであると思うのですが
実演ではどうしても楽器持ち替え(ピッコロ ⇒ フルート3rd)や
ティンパニのチューニング変更(G/(A)/C/D ⇒ Fis/C/D)が発生するので
理想的な間合いは難しいのかも知れません
(その他に拍手が入る可能性もあります ^^;)
#なお、クラリネットは全楽章 in Aとなっているので楽器の持ち替えは無さそうです

それで、第4楽章冒頭ですが
4-1_Vn.jpg
これは最初2小節のヴァイオリンの楽譜になります
Va/Vcも同じような動きになっています
(楽譜引用:音楽之友社)

ところが、90小節目(練習番号G冒頭)では
4-90_Vn.jpg
再現部として同じフレーズにも関わらずこのように書かれておりまして
それなら冒頭も90小節目と同じように書いたらとは思うのですが
当団のようにヴァイオリンが1st・2ndが下手側・上手側に分かれる
両翼配置(対向配置)においては主題が左右に振れて聴こえる効果が
得られるためと考えられます(参考先はこちら
(#8/2の合奏練習時に吉澤先生から解説がありました)

当団の場合、旧やしろフィル時代から弦楽器は両翼配置を採用しています。
これは、当団がバイオリン教室からスタートしている関係で
Vnの人数がある程度確保できている割に低音部Va/Vc/CB の
人数が少ないので、ヴァイオリンを1st/2nd両方下手側に集めると
上手側がスカスカになってしまうという事情もあります (^^;)
(当団ではホルンや打楽器の配置が演奏会毎の事情によって上手側・下手側変わります)
この件は昔に何かの記事でも書いたように思いますがどの記事だったのか思い出せません


話が脱線しましたが、第4楽章冒頭における両翼配置の効果が
感じられれば幸いだと思います。

その4については、今のところ第1楽章を取り上げる予定です
どうかお楽しみに
 
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2025年08月02日

交響曲第6番「悲愴」(チャイコフスキー)その2

その1より続く)

前回予告の通り、本稿では第2楽章の5拍子を取り上げます

5拍子の曲で思いつく楽曲としては

モダンジャズの名曲「Take Five」(D.ブルーベック)
(その昔、某ドリンク剤のTVCMに使われていたのを思い出します)

「スパイ大作戦」のテーマ

ホルスト作曲 組曲「惑星」より「火星」

曲の一部に使われている例として
吹奏楽の名曲 アルフレッド・リード作曲「アルメニアンダンス パート1」
5曲のアルメニア民謡のメドレーの3曲目
Hoy, Nazan Eem 「おーい、僕のナザン」の箇所
(上記リンクでは3分30秒くらいのところ)
※この曲の元ネタ民謡は通常の8分の6拍子でしたが、
作曲者のアイデアで5拍子に書き換えられたとの事


他にもあるようですがこの位にしまして(^^;)
これらの曲は「3+2」の5拍子が多いように思いますが
チャイコフスキー「悲愴」の第2楽章は「2+3」でして
それも調子を乱される原因なのかも知れません(苦しい言い訳)

5拍子の舞曲はスラブ民族ではよくあるそうで、
チャイコフスキーのピアノ小品にも5拍子の舞曲があるとの事です
悲愴2楽章では不安定さを狙っての5拍子という事のようですが
もう少し調べてみると色々な仕掛けがあるようですが
私の文章力では表現が難しいようです(−−;)

今回の参考サイトは こちら と こちら と こちら

次の その3 では 第4楽章を取り上げたいと思います
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2025年07月21日

交響曲第6番「悲愴」(チャイコフスキー)その1

11/9開催・加東フィル第16回定期演奏会のメイン曲として
チャイコフスキー作曲 交響曲第6番「悲愴」作品74 を取り上げます。
(リンク先はWikipediaによる曲目解説です。作曲者についてはこちら

今回の演奏会は当団25周年記念コンサートと銘打っているにも関わらず
「悲愴」を取り上げるのは・・・という声も聞こえそうになりますが
そもそも2000年の旧やしろフィル・デビュー演奏会メイン曲が
モーツァルト作曲「レクイエム」(K.626)なので
当団らしい選択なのかも知れません(^^;)

今年も演奏会パンフレット裏面の曲目解説で
次の通り紹介文を書きました
今回の演奏会ではチャイコフスキー作曲の交響曲第6番「悲愴」を取り上げます。
当団では過去に第3楽章だけ演奏していたことがあり、
直近では昨年の加東混声合唱団定期演奏会でも演奏されましたが、
今回は全楽章を演奏いたします。
昨年の当団第15回定期演奏会で取り上げました交響曲第5番は
「典型的な王道展開」と紹介しましたが、
今回演奏する第6番は第1楽章の冒頭コントラバスの和音から
ファゴット独奏で静かに始まり、終楽章はチェロとコントラバスで静かに終える
「悲愴」のタイトルに違わない作品になります。
しかしながら4つの楽章の間には「諦め」と「憧れ」、
「嵐」と「安らぎ」そして「熱狂」と「慟哭」が次々とドラマのように展開され、
まさに人生の縮図とも云えます。終楽章最後の和音が消えた後の静寂も含めて、
この曲の持つ緊張感を味わって頂ければ幸いです。

(修正前原稿を用いているため一部違っているかも知れません)

本稿(その1)では「悲愴」というタイトルに注目したいと思います
"Pathétique" というフランス語で表されており、辞書サイトによると
「心に迫る;悲壮な」という意味でして、作曲者自身の指揮による
初演(1893.10.28)の9日後(同年11/6)にコレラのため
お亡くなりになった事に結び付けて語られる事があるのですが
作曲者自身に思うところがあっての命名と思われます。
作曲者チャイコフスキーご自身の経歴からフランスの影響を
受けているようでして、そのためフランス語の表題になっているようです


「悲愴」というタイトルを持つ他の作曲者の作品も何曲かありまして
一番有名なところではベートーヴェンのピアノソナタ第8番でして
この曲は第2楽章のメロディが色々な所で使われていて
人によってはこちらの「悲愴」を思い浮かべるのかも知れません。

「悲愴」のタイトルについての話はこのくらいにして
次回(その2)では、7/19の練習日記に書きました
第2楽章の「5拍子の舞曲」を取り上げてみたいと思います
どうかお楽しみに(?)
 
その2 は こちら
その3 は こちら
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2025年05月04日

喜歌劇「天国と地獄」序曲(オッフェンバック作曲)

6/29の混声定演で演奏する曲の紹介です
Wikipediaでの紹介はこちらですが
題名が「地獄のオルフェ」となっていまして
どうやら日本初演時に「天国と地獄」と改名されて
それが日本では定着している事のようです。

今回当団が使用している楽譜に
"Conpiled and Arranged by Carl Binder"
と記載があるのが気になりまして調べたところ、
作曲者のオッフェンバック自身は1858年の初演時に
序曲は用意していなかったようでして
その後、1860年にウイーン初演の際に Carl Binder という方が
劇中の曲を編集(compile)したものが、今回演奏する序曲になります
また、その後、1874年にオッフェンバック自身が
4幕版に改訂した際に短い序曲を加えたとの事です
こちらも機会があれば聞いてみたいものです

この Carl Binder 版の序曲では
クラリネットやオーボエやチェロの独奏で
次々と奏でられる牧歌的な第1部
バイオリン独奏で奏でられるワルツ風の第2部
(譜面上は8分の6拍子なのでワルツなのか微妙)
第3部は典型的なフレンチカンカンで賑やかに終わります

この第3部と「クシコス・ポスト」
カバレフスキーの「道化師のギャロップ」
学校の運動会で用いられる3大「名曲」になります(^^;)

今回は序曲だけを単独で演奏しますが
この序曲を演奏した後で喜歌劇本編は
先にネタバレをしているような感じがして
演じにくいような気がします (;^^)

いつもながらの怪説で失礼しました (;^^)
 
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