2016年03月15日

交響曲第9番「合唱付き」第4楽章(ベートーヴェン)その3

(その2)より続く
今回も2010年7月の過去記事からの転載です

<その3>

前回に引き続き歌詞に出てくる単語を取り上げますが
前回は単語の頭に注目しましたので
今回は単語の終りに注目したいと思います(^^;)

「第九」の歌詞の中で何箇所か「t」で終わる単語があります
例えば主要な文節の最後に来る単語を挙げてみますと

 geteilt 「分割」
 weilt 「宿る」
 Gott 「神」
 Welt 「世界」
(上記単語の日本語訳はGoogle翻訳による)

この「t」には母音がありませんので「ト」にはならず
あくまでも「t」のみの発音になります
合唱指導ではよく「つばを飛ばすように」とか
「梅干しの種を飛ばすように」とか言われます。
本当に飛ばされると前で演奏している奏者は
困ってしまいますが・・・(;^^)

それはさておき

上記の4つの単語の中でも「Welt」という言葉は
特に重要視されているように思います。

「Welt」の単語が出てくる小節番号を全て挙げてみますと

 602小節目「!」(男声合唱全員)
 610小節目「!」(合唱全員)
 638小節目「?」(合唱全員)
 662小節目「!」(合唱アルトのみ)
 670小節目「!」(合唱アルト・テノール)
 678〜684小節目(合唱バスのみ)
 686小節目(合唱ソプラノのみ)
 688小節目(合唱バスのみ)
 690小節目(合唱ソプラノのみ)
 692小節目「!」(合唱ソプラノのみ)
 708小節目「!」(合唱バスのみ)
 716小節目(合唱ソプラノ・テノール)
 718〜726小節目「!」(合唱ソプラノのみ)
 720〜721小節目「!」(合唱テノールのみ)
 728〜729小節目「!」(合唱ソプラノのみ)
 729小節目「!」(男声合唱全員)
 737小節目「?」(合唱テノールのみ)
 858小節目「!」(合唱全員)
 860〜863小節目「!」(合唱全員)
 883小節目「!」(合唱全員)
 885小節目「!」(合唱全員)
 887小節目「!」(合唱全員)
 891小節目「!」(合唱全員)ff
 893小節目「!」(合唱全員)ff
 899小節目(合唱全員)
 903小節目「!」(合唱全員)

ここで気がつく事として

<その1>
演奏の楽譜と照らし合わせて頂くとよくわかるのですが
「!」の付いた小節番号のところは曲の中でも盛り上がる所になります
この「!」は実際の歌詞の上で「Welt」の後に「!」が入ります。
891893小節目はフォルテッシモが付いています)

もちろん「?」のついている所は「Welt」の後に「?」が入りまして
オケ側も音的に「?」の付く音にする必要があると思います
(音程がズレているとかではなく・・・)

実はこの稿を書き始めた時、全ての「Welt」に「!」または「?」が入るものと思っていましたが、
二重フーガの所などに「!・?」の付かない「Welt」がある事が分かりましたので軌道修正しました(^^;)


<その2>
独唱者(ソリスト)の歌詞には「Welt」が出てきません
(間違っていたらスミマセン)
「世界」を表現するなら合唱で!という事でしょうか?(^^;)

<その3>
上記の中で何箇所かは「Welt」と歌いながら長く伸ばしたり、
678〜684小節目(合唱バスのみ)』については
「Welt」の歌詞のままフレーズで音が動くのですが、この場合

たぶん「We〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜lt」と歌うように思うのですが
たいていの楽譜には「Welt〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」と書かれているので
「t」の発音のままどうやって音を伸ばすのだろうと考えると
夜も眠れなくなってしまいます(^^;)

#もしかすると「Wel〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜t」でしょうか?(^^;)

思ったよりも長編になりましたので本日はこの辺で失礼します。
 
その4へ続く)
posted by トトロ △◎/ at 21:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月14日

交響曲第9番「合唱付き」第4楽章(ベートーヴェン)その2

(その1)より続く
今回も2010年7月の過去記事からの転載です

<その2>

2回目は歌詞についてなのですが
ネットで「ベートーヴェン 第九 歌詞」で検索をかけると色々と
出てきますので内容についてはそちらに任せる事として(おいおい)

この歌詞中でよく出てくる単語を数点挙げてみます
 "Freude"(歓喜)
 "Brüder"(兄弟)
 "Flügel"(翼)

他にも色々あるのですが、特にこの3つを採り上げたのは
この3語に共通しているのは日本人に馴染みのない
「二重子音」であることです。

一般的に歌詞を憶える場合それぞれ
「フロイデ」「ブリューダー」「フリューゲル」
なのですが、「フ」や「ブ」に対応する「ウ」の母音がありません

よく陥りやすく合唱指導の際に指摘される点としては
「フ」や「ブ」が拍の頭に来てしまう事です
本当はその後に出てくる母音が拍の頭に来るように歌うのですが
そうすると「フ」や「ブ」が拍の頭より早くフライング気味に
入らなければなりません

その意味では楽器演奏とはまた違った難しさがあるように思います

次回は何を採り上げようかな?(^^;)

その3へ続く)
posted by トトロ △◎/ at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月13日

交響曲第9番「合唱付き」第4楽章(ベートーヴェン)その1

7月のファミリーコンサートもまだですが
11月の「第九」に向けての練習が始まりましたので
おさらいとして旧ブログで書いた曲目解説を再掲載してみます
(旧ブログの2010年7月および2010年8月初出分、一部表現・リンクを再調整しています)

<その1>

ベートーヴェン「第九」交響曲
この曲を演奏する上でオケ・合唱両方の立場から色々
考えないといけない点を思いつくままに書きたいと思います

まず1回目として

合唱にとってオケの伴奏で歌うというのは
あまり機会がないものでして
(加東混声合唱団はその点珍しいと思います)
合唱側は普段の練習ではピアノ伴奏で練習します

歌う直前に音程を取るときに、
ピアノで音程を取るのに慣れてしまうと
オケとの合奏に変わると「音程が分からない」状態に
陥ります。特に631小節目の男声は音程が
取りにくいと思います

トロンボーンなどの管楽器が合唱と連動している
箇所もありますが、全部が全部そうではないので
オケの音の中から基準となる音を探さなければなりません

また合唱から見ればオケの演奏は「伴奏」なのですが
オケから見ると「合唱付の交響曲」なのでオケとしての
演奏を中心に考えています。ですから合唱の事まで配慮できる
余裕はありませんので、オケの中でどの音を聞きながら
歌うのかを予め把握しておく必要があります

とりあえず第一回目はこのぐらいにしたいと思います。
次回は歌詞に触れてみたいと思います。
 
その2へ続く)
posted by トトロ △◎/ at 20:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月06日

歌劇と喜歌劇とミュージカル

今回のスプリングコンサートでは
当団が 歌劇「魔笛」序曲(モーツァルト) と
喜歌劇「こうもり」序曲(J.シュトラウス2世)
西脇小学校オーケストラ部が
ミュージカル「オペラ座の怪人」(アンドルー・ロイド・ウェバー)
を演奏します。

奇しくも3種類の歌で演じる演劇作品を取り上げます
他にも演劇に伴う音楽としては当団で演奏したことのある曲の中では
「ペール・ギュント」組曲(グリーグ) や 「ペレアスとメリザンド」(フォーレ)
「アルルの女」(ビゼー)などもありますが、これらは劇中のBGMであり
演者がセリフとして歌うものではないので本稿では除外します。

・・・本題に戻ります。
「歌劇(オペラ)」「喜歌劇(オペレッタ)」「ミュージカル」
違いについて色々と調べてはみたのですが(一応 wikipedia のリンクを記載)
結果的にはよく分かりませんでした。 (^^;)
(更には、ワーグナーの「楽劇」というものまで含めると訳分からない)

個人的なイメージとしては
歌劇(オペラ): ヨーロッパの王侯貴族の依頼により創られたもので
曲間のセリフにも音楽(レチタティーヴォ)が付けられているもの

喜歌劇(オペレッタ): ヨーロッパの市民階級のために創られたもの

ミュージカル: アメリカで発展したものでダンスを踊りながら歌われるもの

・・・と思うのですが、勿論例外もありまして
「魔笛」はモーツァルトの歌劇としては珍しく市民向け劇団のために
創られていますし、曲間はレチタティーヴォではなく普通に
セリフで語られています。

また、近年オペラとして創られた作品には王侯貴族は関係ありません
言語についてもオペラではイタリア語で創られた作品が多いですが、
「魔笛」はドイツ語ですし、近年は日本語も含めて色々な作品があります。

オペラ・オペレッタでもダンスはありますが、
基本的にオペラ・オペレッタにおいて歌手はマイク等の
音響装置を使わない事を前提にしているので
歌手とダンサーはそれぞれ別の演者が担当しています
(ヨーロッパの歌劇場にバレエ団も保有しているのはそのため)
一方ミュージカルでは歌手が歌いながら踊ります。
そのためミュージカルでは歌をマイク等の音響装置で拾うことを
前提としています。

一番大きな違いは前述の点ではないかと思いますが 
音楽面で何か上手く違いを言い表す表現が無いかと思っていたら
指揮者・作曲家として有名なレナード・バーンスタインによると
歌によってドラマが進行するのがオペラで、
ドラマの結果としての感情を歌に託するのがミュージカル

(出典:wikipedia「ミュージカル」
と仰せられてまして、私自身色々な作品に詳しい訳ではありませんが
何となくしっくりと来るような気がします。
 
本日はこの辺で失礼します (^^;)
posted by トトロ △◎/ at 21:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月31日

常動曲(J.シュトラウス2世)

2/28のスプリングコンサートで演奏する曲の紹介です
『無窮動』(むきゅうどう)とも呼ばれることもありますが
ここでは『常動曲』とします。

いつものようにWikipediaでの紹介はこちら
作曲者のJ.シュトラウス2世についてはこちら

Wikipedia上の解説が少ないので今回も話が逸れそうです(^^;)

40代以上の世代にとっては
作曲家・指揮者として活躍された故山本直純さん司会による
TV番組「オーケストラがやってきた」のテーマ曲といえば
馴染があるかと思われます (^^;)
(放送が終了した1983年時点で私は高校生でした)

この曲の中間部でホルンが演奏するメロディーに合わせて
「オーケストラがやってきた〜♪ オーケストラがやってきた〜♪」
という歌詞をつけて観客も一緒に歌うのが
この番組開始時の「お約束」でした

前に紹介した「加速度円舞曲」がテンポの緩急の変化を
楽しむ曲であるならば、この「常動曲」はテンポが一定で
「オーケストラがやってきた〜♪」のフレーズを
主題とする変奏曲のような形になってまして、
それがいつまでも続くような構成になっています。

実際、どのようにこの曲を終わらせるのか
今の時点ではよく分かりません (^^;)

「加速度円舞曲」の項でも書きましたが
J.シュトラウス2世の活躍した時代は様々な機械が
続々と発明された時代であります。

その過程で「永久機関」というものも真剣に研究されていた
時代でもあり、そのことが『無窮動』(むきゅうどう)という
題名に繋がったのではないかと思われます (^^;)

「音楽の冗談」というサブタイトルが付いている通り
聴いていて楽しくなる曲なのですが、一方で楽器によっては
演奏が結構大変な曲です。それでも「大変さ」を感じさせない
演奏が出来るようになりたいものです。(^^;)
 
posted by トトロ △◎/ at 22:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする